杉並区に性自認についてのパブコメ出しました

(1)

「(仮称)杉並区性の多様性が尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例(骨子案)」

https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0412/1078063.html

 

性自認に関する文言の削除を求めます。

当会は同性カップルがパートナーシップ制度を通じて保護を受けることについて賛成をするものです。

しかしながら、本条例案にある「性自認」という文言については法律においても定義付けがなされておらず非常に曖昧です。

性自認」という法的な根拠もない曖昧な文言を条例に位置付けることは、諸外国の例から見ても、特に女性と子どもの安全を脅かす事態を脅かすことに繋がりかねません。よって、「性自認」の文言削除を求めるものですが、以下に具体的な箇所と理由を記します。

 


【具体的な箇所 1ページ 2 用語の定義】

性自認 自己の性別についての認識を言います。


→○性自認に関する項目の削除を求めます。


【理由】「性自認」は法律における定義づけがなされていない曖昧な文言であり、条例として制定されることにより、女性専用のスペースが守られなくなる恐れがあります。

現在では、トイレにおいて戸籍上の性別で入るか、自認の性別で入るかの法的な根拠がありません。

自分を女性だと認識してほしいという思いを持った女性自認男性や女装男性がトイレに侵入し逮捕される事例がありますが、これは通報できた場合のごく一部の事例で多くの女性は怖くて通報できないという状況に置かれます。

女性にとって、体格差が違う男性と女性スペースを共にすることは身の危険を感じ、性暴力を受けた当事者にとってはトラウマを呼び起こさせる場合もあります。

性自認の尊重という文言を入れた埼玉県性の多様性を尊重した社会づくり条例においては、女性自認男性のトイレや浴室の利用に関する質疑に対する提出者の答弁で「人権と人権の相互の衝突により公共の福祉による制限が働く」と述べるにとどまり、女性の生存権と女性として生きたいトランスジェンダーの承認欲求の部分が並列に語られるという事例まで起きています。

杉並区条例においては、女性・子どもの安心安全のため性自認の文言の削除を求めるものです。

 

【具体的な箇所 1ページ 3 区・区民と事業者の責務及び性を理由とする差別等の禁止】


○性を理由とする差別、性的指向又は性自認の表明を強制し、又は禁止すること、

本人の意に反して性的指向又は性自認を明らかにすること、その他の権利利益 を侵害する行為を禁止します。


→性を理由とする差別、性的指向の表明を強制し、又は禁止すること、

本人の意に反して性的指向を明らかにすること、その他の権利利益を侵害する行為を禁止します。

とし、性自認部分の文言の削除を求めます。


【理由】

性自認について文言を削除していただきたい理由については上記に述べたとおりです。

性的指向アウティングが禁止されることについては同意をするものですが、性自認アウティングについては例えば女装男性が女性専用スペースに侵入をした場合において「心が女性である」とすればその旨を犯罪として起訴できなくなる事例がすでに2021年LAにて起きています。(wispa事件)

https://note.com/yousayblah/n/n74284a22d214


杉並区においても、性自認部分の文言の削除と合わせて、性自認アウティングの禁止も削除するべきであると考えます。

 

(2)

「(仮称)杉並区パートナーシップ制度(骨子案)」

https://www.city.suginami.tokyo.jp/news/r0412/1078076.html


当会は同性カップルがパートナーシップ制度を通じて保護を受けることについて賛成をするものです。

しかしながら、トランスジェンダーの利用を想定している本制度案は本来であれば好きになる性別や自身の性別が「変えられない」ことによって苦しむレズビアン・ゲイ・バイセクシャルセクシュアルマイノリティの権利擁護とはかけ離れたものになると考え、戸籍上の要件を同性同士に限るよう求めるものです。


【該当箇所】 1ページ 3利用対象となる2人 (5)戸籍上の性別要件

双方の性別は問わず → 戸籍上同性同士に限る


【理由】

イギリスではすでにLGB  Alliannceとしてトランスジェンダーの権利擁護とは分離する形として性的指向の尊重の運動が起こっています。

性的指向がマジョリティと異なるLGBのセクシュアルマイノリティ当事者は、自身の身体の性別と好きになる相手の性別が同一であることによって社会的な困難に直面しています。

T、すなわちトランスジェンダートランスジェンダリズムの「心の性別があり、心の性別は揺らぐことがある、もしくは変えられない(※トランスジェンダーの権利擁護を進める方達の中でも意見が分かれています)」とする性別認識とは全く異なるものであり、性別が変えられないからこその困難です。

真にセクシュアルマイノリティ当事者にとって関係を保障するための制度となるために、戸籍上同性同士に限ると文言を修正していただくよう求めます。